セーフティエステティック向上月間

(2022年11月1日~30日)

~安全なエステティックでお客様に安心を~

「セーフティエステティック」には、「安全なエステティックでお客様に安心を」という願いが込められています。「安全」とは客観的に見て危害や損失のおそれがあるリスクが最小限である状態のことで、「安心」は主観的に見て不安や心配に思うことが小さい状態のことです。「安心」は、安全である、居心地がいい、接客が信頼できる、不潔感がないなどさまざまな要素がお客様それぞれの価値観で判断されます。お客様の価値観に左右される要素が多いですが、「危ないかもしれない」という要素はほぼ全ての人が安心できないでしょう。そして安心できないところにはよほどのことがなければ通いたいとは思いません。

人を対象としたサービスを提供するエステティックでは、健康被害を起こさないよう最大限の注意を払うことが必要です。エステティックで起こりやすい事例を把握して対策を立て、更に日々の仕事の中で「あっ!危ない」という場面を経験した時には、どうしてそうなったのか、どうすれば安全になるかを検討してスタッフ全員が共有するなどで安全性を高めていきます。

今回のセーフティエステティック向上月間は、厚生労働科学研究費補助金「エステティック施術による身体への危害についての原因究明及び衛生管理に関する研究」の成果を中心に構成いたしますので安全対策の再点検にお役立ていただければ幸いです。

主催公益財団法人日本エステティック研究財団
後援厚生労働省
 全日本美容業生活衛生同業組合連合会
 一般社団法人日本エステティック協会
 一般社団法人日本エステティック業協会



1 エステティックによる健康被害の実態
独立行政法人国民生活センターに報告された健康被害に関するデータによるとかぶれなどの「皮膚障害」いわゆるやけどの「熱傷」「擦過傷・挫傷・打撲傷」が多く、アレルギーなどのお客様の状態によるものや機器が原因と思われます。

国民生活センター危害のデータグラフ

国民生活センター危害のデータグラフ




2 利用者背景の聞き取り
人間の皮膚は、常に変化しています。アレルギーや慢性疾患、寝不足や食生活の乱れなどによって通常のサービスでも皮膚に反応が起こることがあります。サービス提供前にきちんとお客様から背景を聞き取り、その結果をもとにサービスを組み立てるようにしましょう。



3 エステティック機器
エステティックでは、手技に加えて機器を利用してサービスを提供します。機器の使用は非常に便利ですが、通常の使用方法を逸脱すると熱傷などの健康被害が発生する恐れがあります。機器は、きちんと取扱説明書を読むなどしてリスクをよく理解したうえで使用してください。



4 衛生管理
●衛生管理は、感染症の予防はもちろんのことお店全体に清潔感が生まれお客様に良い印象を与えることができます。

●「エステティックの衛生基準」修得のためのeラーニング
2022年11月1日~11月30日の期間 web受講が特別価格2,000円(再 受講料1,500円)で受講できます。(11月30日入金分まで)



5 第15回エステティック学術会議

 セーフティエステティックの向上
 ~エステティックの安心・安全~

期間2022年11月1日~11月30日 Web配信

受講料無料 メール確認後、URL及びIDとパスワードをメールにてお送りいたします。

申込方法
タイトル第15回エステティック学術会議受講希望
本 文氏名(ふりがな)、連絡先電話番号、メールアドレスを
記載の上送信してください。


講演内容

基調講演セーフティエステティックの向上
関東 裕美氏 公益財団法人日本エステティック研究財団 理事長
抄録pdf_icon

動画視聴(17分)


教育講演キレイをサポートするスキンケア
~安全・安心なお手入れのために~

松永 由紀子氏 東邦大学医学部皮膚科学講座 客員講師
抄録pdf_icon

動画視聴 (34分)


スポンサードセミナー
(一般社団法人日本エステティック業協会)
コロナ禍における非接触型「オンライン・SBH式 減量療法」の肥満改善効果について
金田 有加氏 スリムビューティハウスアカデミー 学校長
抄録pdf_icon

動画視聴(15分)


スポンサードセミナー
(一般社団法人日本エステティック協会)
Z世代へのエステティックに関する意識調査
久米 健市氏 一般社団法人日本エステティック協会 理事長
抄録pdf_icon

動画視聴 (45分)



関東裕美(顔写真)
基調講演
セーフティエステティックの向上

関東 裕美 公益財団法人日本エステティック研究財団 理事長

 第15回エステティック学術会議は今年もWeb開催となったが、多くの関係諸氏に参加を頂くために2022年11月1日~11月30日に亘り受講料は無料としてWeb配信をする。公衆衛生の向上及び消費者の利益保護を目的に我々公益財団法人日本エステティック研究財団ではHPを公開しセーフティエステティックの向上に努めている。厚生労働省からの研究補助金により「エステティックの施術による身体への危害についての原因究明及び衛生管理に関する研究」の研究成果をもとにその内容は構成してきた。コロナ禍でその研究助成は一時中断されてしまっている現状ではあるが、社会不安の中だからこそ癒し効果を期待して消費者たちはエステティックサロンを訪れる機会は増えている可能性がある。エステティックサロンでの安全施術を心がける努力を継続していただきたいと願い過去の調査結果について述べる。健常皮膚であるか病的皮膚であるか、施術前に消費者の心身状況を十分に把握して臨機応変に施術内容を検討するのはエステティシャンの力量に期待されるところではある。各サロンで、エステティシャン各自が能力を発揮して癒し効果を高める施術を提供していただきたい。
 消費者安全調査委員会は、本年7月にエステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故について実態調査をし、事故再発防止策の検討目的で得られた情報を公開した。HIFU機器をエステサロン等が入手する物流の実態や、独立行政法人国民生活センターやエステティック業界団体が注意喚起等を行っているにもかかわらず、事故につながる施術が行われている業界の実態について、更なる調査が必要であるとしている。今後我々財団でも新たなる課題として美容機器操作の安全性についても取り上げて調査研究を継続していきたいと思っている。

略歴
1980年
東邦大学医学部医学科卒業
1985年
皮膚科専門医 第3130号
1999年
認定産業医 9806973号
同年
医学博士取得(東邦大学乙第2126号)
2000年
米国Cincinnati大学皮膚科学教室留学
2005年
東邦大学医学部皮膚科学第一講座講師
2007年
同講座准教授
2010年
東邦大学医療センター大森病院 スキンヘルスセンター
2012年
同講座臨床教授 退官後同講座客員教授

資格、役職など
・公益財団法人 日本エステティック研究財団 理事長
・公益社団法人 日本毛髪科学協会 副理事長
・消費者庁 消費者安全調査委員会サービス等 事故調査部会 臨時委員



松永由紀子(顔写真)
教育講演
キレイをサポートするスキンケア
~安全・安心なお手入れのために~

松永 由紀子 東邦大学医学部皮膚科学講座 客員講師

 皮膚は人体最大の臓器で、知覚機能や体温調節機能を司るだけでなく、外的刺激や環境変化から生体を守っている。そして最表面に位置する角層はラップほどの非常に薄い膜でありながら、異物の侵入を防ぎ体内からの水分蒸散を防ぐバリア機能という非常に重要な役割を果たす。バリア機能は角層が成熟し、脂質、水分、保湿因子NMF(Natural Moisturizing Factor)が適切なバランスで含まれることによって維持される。バリア機能が破綻して外界から異物が侵入すると炎症や免疫反応によるアレルギー症状が引き起こされ、ターンオーバーが乱れて水分量が失われてしまう。
 スキンケアには洗浄・保湿・遮光の大きく分けて3つの役割があり、中でも保湿アイテムは角層のバリア機能維持に必要な油分・水分・保湿成分が配合され、角層の成熟をサポートする設計になっている。そして最近では美白や抗しわなどの機能を訴求する「機能性化粧品(いわゆる薬用化粧品)」がメーカー各社から発売され、海外からの化粧品も簡単に入手できるようになった。お客さまの選択肢が増えた一方で、トラブル事例も報告されている。何より大切なのはお客さまの肌状態にマッチした化粧品を安全かつ安心して使い続けられることである。
 そこで本講演では前半で角層のバリア機能の基本的なお話を、後半ではスキンケアアイテムの適切な選び方・使い方について述べる。みなさまに正しい知識を得ていただき、お客さまの「なりたい肌づくり」に寄り添っていくためのヒントになれば幸いである。

略歴
1995年
北里大学薬学部 卒業
1997年
慶應義塾大学大学院医学研究科 修士課程 修了
同年
(株)資生堂入社
研究所で抗老化研究・開発に従事
2021年
東邦大学医学部 博士課程修了
同年
東邦大学医学部皮膚科学講座 客員講師



金田 有加(顔写真)
スポンサードセミナー
(一般社団法人日本エステティック業協会)

コロナ禍における非接触型「オンライン・SBH式減量療法」
の肥満改善効果について

島田 りか、金田 有加(発表者)、西坂 才子 医療法人社団東洋会

【目的】
ある調査では、コロナ禍の影響により、調査対象の60%が体重増加を認め、将来、生活習慣病の恐れが出ると報告されている。肥満を改善し、健康寿命延伸を目指す「SBH式減量療法」も、感染防止の観点から、療法内容の変更が求められ、非接触型の「オンライン・SBH式減量療法」を開発することになった。オンラインを活用し、非接触型の「オンライン・SBH式減量療法」を導入、生活習慣病のリスク因子であり、COVID-19に感染しやすいと言われる肥満を改善し、健康寿命を延伸するための研究を行った。
【方法】
被験者は年齢23歳~54歳(平均41歳)、BMI平均25.3の疾病のない女性18名を対象とした。研究期間は、2021年2月1日から2021年4月5日の2か月とした。各被験者は、毎日、栄養補助食品を摂取した。1週間に2回、食事は個々に管理栄養士によるオンライン食事指導を受けた。運動は、毎日30分~1時間の範囲でオンライントレーニング指導を受けた。生活習慣改善では、エステティックサロンに被験者を割り当て、1週間に1度の頻度でサロン担当者と被験者のオンラインミーティングを実施し、生活習慣改善アドバイスを受けた。期間中、全体ミーティングをオンラインにて行い、セルフケアアドバイスを受けた。
取得データは、研究前後に測定した体重、BMI、ボディサイズと、食行動表である。研究前後で取得したデータを、T検定にかけ、比較検討を行った。
【結果】
研究前後の体組成の平均値は次のように変化した。体重64.96→54.35、BMI25.3→21.2、体脂肪率33.18→23.91、ボディサイズは、計測した5か所の部位において有意差あり(p<0.01)で、減少した。食行動表も全員改善が認められた。
【結論】
2か月間の限られた減量期間だったが、対面での施術がなくても、減量が可能であることが示唆された。これは、オンラインを駆使して、担当者が被験者に適切なアドバイスを行い、コミュニケーションをとることで、被験者の行動をコントロールでき、成果につながったと考えられる。次回は、筋肉量も測定し、「オンライン・SBH式減量療法」を行い、詳細な体組成の変化を観察したい。

略歴
・株式会社スリムビューティハウス 取締役
・スリムビューティハウスアカデミー 学校長
・上智大学卒
・慶應義塾大学大学院経営管理研究科卒

日本のエステティック業界を牽引する若手美容家。東洋医学をベースとした技術や商品について研究を重ね、日本抗加齢医学会および東方医学会にて発表。美容と健康の融合を図り、ウェルネス業界の中におけるエステティックの発展に尽力している。



久米 健市(顔写真)
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(一般社団法人日本エステティック協会)

Z世代へのエステティックに関する意識調査

久米 健市 一般社団法人日本エステティック協会 理事長

 近年の日本の社会構造の変化は、エステティック産業にも大きな影響をもたらすことが予測される。労働力人口及び消費者人口がともに減少が見込まれ、量的な減少に加え、入職希望者と潜在的顧客層が多様化している。様々な多様性や変化の中で、Z世代と呼ばれる10代後半から20代前半の世代の行動・思考はそれまでの世代とは明らかに異なり、その行動・思想を知ることは、今後の業界の潜在顧客および入職希望者の特徴・傾向を把握する上で重要である。
 日本エステティック協会の認定校において美容・エステティック関連の学習をしている生徒を対象にアンケートを実施した。合計123問のアンケートは、インターネット上で回答できる形式で行った。北海道から沖縄までの40校の生徒がアンケートに協力し、合計956名分のデータを収集した。
 この調査の結果、この世代にとっての社会的意義の高さの重要性など、数々の重要なポイントが示された。発表においては、それらの結果の考察について述べたい。
 今後の研究としては、今回の調査結果に見られる相関関係が因果関係か否かの分析が興味深い。例をあげると、今回の調査で特定の種類の商品群の購入の際の「インターネット利用頻度の高さ」と、その商品群の中での「インターネット専売商品の人気の高さ」の双方が判明した。「インターネット専売であること」が「その商品需要の高さ」の原因なのか、あるいは「その商品需要の高さ」が「インターネットの利用頻度の高さ」の原因か、因果関係の理解は、今後のサロンでの商品構成や販売方法に関して重要であり、興味深い研究である。

略歴
1984年
米国Seattle University 経済学部卒業
1999年
米国University of Washington 経営大学院 修了 経営学修士
2008年
CIDESCO国際本部(スイス・チューリッヒ) 理事(2018年退任)
2013年
一般社団法人日本エステティック協会 理事長
2017年
中日美容専門学校 校長

資格、役職など
・公益財団法人日本エステティック研究財団 常務理事
・公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター 監事
・特定非営利活動法人日本ネイリスト協会 理事
・特定非営利活動法人日本エステティック機構 理事
・学校法人中日学園 理事
・一般社団法人日本エステティック協会 理事長